大動脈弁閉鎖不全症の身体所見
脈圧の増大(収縮期血圧の上昇、拡張期血圧の低下)
大動脈弁領域での拡張期雑音
大動脈閉鎖不全症の原因
・二尖弁や大動脈解離・瘤などによる大動脈基部の拡張
・リウマチ性疾患
・感染性心内膜炎
・カテーテル治療後 など
大動脈弁閉鎖不全症の重症度分類
大動脈からの逆流により左室の容量負荷が増え、左心不全をきたす。
エコーでARジェットの大きさ(ジェットの幅や到達距離)で評価することが簡便で頻用されるが、誤差が大きく、疑わしいときなどは詳細に計測すべき。
急性ARに対する治療
急性発症したARは原因が明確かつ、内科的にコントロールが困難なことがおおいので、外科的治療を早急に検討すべきである。
慢性ARに対する内科的治療
収縮期血圧を140mmHg未満にコントロールするため、Ca拮抗薬やACE-I/ARBを使用する。とくに、ACE-I/ARBは大動脈基部が拡張しているタイプの進行をおさせる可能性があり使用が望ましい。
βブロッカーは脈がへり1回心拍出量がふえるためARが悪化するおそれがある。
重症ARの手術適応
エコーによるフォロー間隔
悪化しないか定期的にフォローすべきである。
- 軽症 →3~5年
- 中等症→1~2年
- 重症かつLVDF正常→6~12ヶ月
- 初回診断時、左室拡大、LVEF低下→3~6ヶ月
- ARのない二尖弁→1~2年