皮膚

帯状疱疹|症状・検査/診断・治療

帯状疱疹の診断

VZV(水痘・帯状疱疹ウイルス)の再活性化による単神経炎。

子供の頃、水痘(すいとう。水ぼうそう)にかかったときにVZVが潜伏し、免疫能が低下した時などに再活性化して発症する。

単神経炎なので、片側性で1本の神経走行にそった皮疹を呈する。

皮疹の典型例は、神経走行にそった水疱を伴う紅斑。
発症早期は痛みのみで皮疹がまだ出ていないこともあるので疑った場合は経過観察が重要である。

帯状疱疹の治療

抗ウイルス薬の早期内服開始が基本。

例)バラシクロビル(バルトレックス®︎)500mg をクレアチニンクリアランスで調整して投与
 CCr50~:6T3×、30~49:4T2×、10~29:2T1×、~10:1T1×
 投与は7日間。
 ※副作用は中枢神経症状など。

発熱、複数の神経領域で発疹、散布疹、免疫不全などは重症と判断し、入院・点滴治療を行う。

例)アシクロビル(ゾビラックス®︎)点滴静注 7日間投与

クレアチニンクリアランスに応じて使用(以下表)

クレアチニン
クリアランス
1回量

体重1kgあたりmg
投与間隔
(時間)
>5058
25〜5012
10〜2524
0〜102.524

帯状疱疹のワクチン予防接種

帯状疱疹は、高齢で発症リスクたかく、50歳以上で助成あり。

80歳までに3人に1人、90歳までに2人に1人発症するとされる。

生ワクチン(1回接種。助成ありで1回4000円台ほど)と不活化ワクチン(2回接種。助成ありで1回1万円台)がある。

生ワクチン:
帯状疱疹の発症率を約5割下げるが、3~11年程度で効果が減弱する可能性もある。免疫抑制状態や妊娠の可能性がある場合などは使用できない。

不活化ワクチン:
9割ほどの発症予防率で、9年は効果が継続するとされている。2ヶ月後に2回目接種。

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