蜂窩織炎と丹毒
いずれも皮膚の細菌感染症。鑑別は実際には難しい。
蜂窩織炎:
真皮深層~皮下脂肪組織を中心とし、四肢に多い。
丹毒:
真皮を中心とし、顔面・頭部に多い。
起因菌はどちらもグラム陽性球菌の黄色ブドウ球菌とA郡β溶血性連鎖球菌が多い。
蜂窩織炎・丹毒の症状
皮疹:
疼痛、発赤、腫脹を有する皮疹。比較的境界は明瞭。水疱を伴うこともある。
全身症状:
発熱など
検査
血液検査:
白血球数増加、好中球増加、CRP増加など
培養:
皮膚・血液・水疱内容物を培養に提出するが陽性になることは少ない。
治療
起因菌はどちらもグラム陽性球菌の黄色ブドウ球菌とA郡β溶血性連鎖球菌が多いので、βラクタム系を投与する。
反応が悪い場合は、起因菌がMRSAの可能性や、壊死性筋膜炎など他疾患の可能性も考える。
軽症例)
セファレキシン(ケフレックス®︎)250mg4Cp4×毎食後・就寝前
中等症例)
セファゾリン(セファメジン®︎)1g 1日2回
重症例)
メロペネム(メロペン®︎)1g 1日3回
(+バンコマイシン1g 1日2回(TDMに応じる))