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消化管

大腸憩室炎|症状・検査/診断・治療

大腸憩室炎の特徴(症状・身体所見)

 「腹痛+発熱」で疑う。

 憩室は上行結腸と、下行・S状結腸にできやすく、同部に圧痛を認める。

 穿孔することもあるため、腹膜刺激徴候の有無にも注意する。

 ※大腸憩室は粘膜・粘膜下層が筋層の隙間から外方に飛び出した偽憩室であり薄いため穿孔しやすい。

大腸憩室炎の検査・診断

 血液検査:白血球・CRP上昇

 腹部エコー:炎症部の壁肥厚と、周囲に憩室像

 腹部CT:他疾患を除外。憩室があることと、限局性の壁肥厚・周囲の脂肪織濃度上昇、膿瘍の範囲、free airの有無などを診断。

大腸憩室炎の治療

①治療方針

 膿瘍3cm以下の憩室炎:抗菌薬投与+腸管安静(絶食)

 膿瘍5cm超の憩室炎:上記+CTガイド下ドレナージ術

 free airありなど:外科的手術

②抗菌薬(経口)

 いずれも7ー10日間ほど投与。

 例)オーグメンチン250RS®︎3T3×毎食後+アモキシシリン250mg 3Cp3×毎食後

 例)レボフロキサシン(クラビット®︎)500mg1T1×食後+メトロニダゾール(フラジール®︎)500mg3T3×毎食後

③抗菌薬(点滴)

 例)セフメタゾール 1g1日2回点滴

 例)スルバクタム/セフォペラゾン(セフォン®︎) 1~2g1日2回点滴

 例)タゾバクタム/ピペラシリン(ゾシン®︎) 4.5g1日3回点滴

 例)メロペネム(メロペン®︎)0.5~1g1日3回点滴

※CTで認めた壁肥厚が大腸癌である可能性もあるため、憩室炎治癒後に一度下部消化管内視鏡検査を行うこと。(治癒後すぐは炎症・癒着のため内視鏡検査で疼痛は出やすい)

大腸憩室炎の予防

・便秘対策(食物繊維の多い食事、運動、排便習慣、水分接種など)

・肥満解消

・節酒

・禁煙

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