睡眠時無呼吸症候群(SAS)の分類
睡眠時無呼吸症候群(SAS)には、閉塞性(OSAS)と中枢性(CSAS)がある。
・OSAS:
上気道が物理的に閉塞して無呼吸になり、肥満や扁桃腫大、小顎などが原因になる。
・CSAS:
中枢神経系の異常で異常呼吸をきたすもので、脳疾患や心疾患などによるチェーンストークス呼吸もこれに分類される。
OSASの症状・合併症
症状:
日中の眠気、集中力低下、頭重感、頭痛、抑うつ、情動不安定、性欲低下
合併症:
高血圧、不整脈、多血症、肺高血圧、虚血性心疾患、脳血管障害、糖尿病など
OSASの治療
※1:終夜睡眠ポリグラフィー(1:携帯用装置を使用した場合)720点。郵送で自宅で行える。
※2:AHI=無呼吸低呼吸指数
※3:PSG=ポリソムノグラフィー。入院して安全精度管理下で行うものは4760点。
※4:CPAP=持続陽圧呼吸。持続的に陽圧にして気道閉塞を防ぐ。
※5:口腔内装置≒マウスピース。下顎を前方に数mm引き出す。CPAPより効果弱い。
CSASの治療
慢性心不全におけるチェーンストークス呼吸にもCPAPが有効な可能性がある。
ただし、EF<45%のように心機能が低下している場合は、CPAPで胸腔内圧が上昇し静脈還流量がへり、低血圧・冠血流が低下するおそれもあり注意を要する。
その場合、ASV(適応補助換気)だと自発呼吸の減衰に応じて調整するためリスクが低く、有用である。