原発性アルドステロン症の特徴
副腎腫瘍や過形成により、副腎からのアルドステロン分泌量が増えることで、腎でのNa再吸収が進み、高血圧をきたす疾患。逆に、Kが分泌されるため低K血症になることもある(約3割)。
高血圧患者の中でも、原発性アルドステロン症(PA)が多い以下の場合には必ずスクリーニングすること。
- 低K血症
- 若年発症
- Ⅱ度以上の高血圧(診察室160/100以上、家庭145/90以上)
- 治療抵抗性高血圧
- 副腎偶発腫瘍
- 40歳以下での脳血管障害発症例
原発性アルドステロン症のスクリーニング
血漿レニン活性(PRA)(ng/mL/h)と血漿アルドステロン濃度(PAC)(pg/mL)を測定し、ARR(アルドステロン/レニン活性比)を計算(単位に注意)。
→ARR>200かつPAC>120pg/mLで陽性
ただし、ARR>200だけでもPAは否定できないので、疑わしければそのまま精密検査にすすむか、再検査を行う。
※レニン活性とアルドステロンは午前中、坐位15分以上の安静での採血が望ましい。
※降圧薬はレニン・アルドステロン系に影響を及ぼしやすい。利尿薬・抗アルドステロン薬は6週間以上、β遮断薬は2週間以上前に、影響が少なめであるα遮断薬やカルシウム拮抗薬に変更可能なら行うこと。
原発性アルドステロン症の診断
スクリーニングで陽性となった場合は、まず機能検査としてカプトリル負荷試験か生食負荷試験などを行う。
【カプトリル負荷試験】
①カプトプリル(カプトリル®︎)12.5mg 4T内服
②臥位で60分安静後(または座位で90分安静)にしてPAC、PRAを測定
③ARR>200またはPAC>200pg/mLで陽性
機能検査で陽性の場合は専門に紹介する。
原発性アルドステロン症の治療
治療方針決定のために、副腎過形成や腺腫の局在診断を行うために腹部造影CTを行う。
手術療法を希望する場合は、カテーテルで副腎静脈採血を行い、両側性/片側性かの判断をし、片側の場合は病側の副腎切除を行う。
両側性の場合は薬物療法で経過を見ることとなる。
薬物療法としては、抗アルドステロン薬を使用する。適宜他の降圧薬を併用する。
例)スピロノラクトン(アルダクトン®︎)25mg1T1×朝食後
(副作用で男性では女性化乳房)
例)エプレレノン(セララ®︎)25mg1T1×朝食後
(CCr<50の腎障害や、微量アルブミン尿・蛋白尿を伴う糖尿病がある場合は禁忌)
例)エサキセレノン(ミネブロ®︎)2.5mg1T1×朝食後
(eGFR<30の腎障害では禁忌。高K血症になりやすいので注意)