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マイコプラズマ肺炎|症状・検査/診断・治療

マイコプラズマ肺炎の特徴・症状

マイコプラズマは非定型肺炎の原因として最も多く、潜伏期間は2~3週間程度で飛沫感染する。

学童や若年者に多い。

咳嗽・発熱・頭痛などの症状がある。

病初期では乾性咳嗽だが、後期では湿性になり、3~4週間続くこともある。

他にも、発疹、無菌性髄膜炎、農園、末梢神経障害、可燃、膵炎、心筋炎、心外膜炎、溶血性貧血、血小板減少性紫斑病などをきたすことがある。

胸部聴診所見は目立たないため、所見がなくても否定できない。

マイコプラズマ肺炎の検査

血液検査

WBCは基準値内~軽度増加する程度。

CRPは増加する。

胸部画像検査

すりガラス影やコンソリデーションといった肺炎像や、気管支壁肥厚など気管支炎程度の所見のときもある。

両側性・片側性どちらもあり様々。

特異検査

迅速抗原検査:
咽頭拭い液で行う(イムノクロマト法)。数分程度で結果が出るが感度が低い。

LAMP法:
咽頭拭い液で DNAを検出するため感度・特異度共に高いが判定まで数日要する。

マイコプラズマ抗体:
IgM(PA法)を測定し、急性期の測定で320倍以上、もしくは急性期と回復期のペア血清で4倍以上の上昇を認めた場合マイコプラズマ感染症と診断。

非定型肺炎

スコアリングで非定型肺炎かどうかを鑑別することができる。

1)年齢<60歳

2)基礎疾患なしか軽微

3)頑固な咳がある

4)胸部聴診所見が乏しい

5)痰なし、あるいは迅速診断法で原因菌が証明されない

6)末梢白血球数が10,000/μL未満

上記の該当数で鑑別(感度78%、特異度93%で非定型を鑑別)。

 4項目以上→非定型肺炎

 3項目以下→細菌性肺炎

マイコプラズマ肺炎の治療

マイコプラズマ肺炎は自然軽快することもおおいので、軽症の場合は抗菌薬なしで経過観察でもよい。

抗菌薬を投与する場合はマクロライド系が第一選択。

例)クラリスロマイシン(クラリス®︎)200mg 4T2×朝夕食後10日間

例)アジスロマイシン(ジスロマック®︎)250mg2T1×朝食後

抗菌薬開始後2~3日でも解熱しない場合はマクロライド耐性を疑い、テトラサイクリン系かキノロン系を7~10日間投与する。

※テトラサイクリン系は歯牙黄染リスクあり、8歳未満には投与しない。

※キノロン系は結核をできるだけ否定して使用すること。

テトラサイクリン系例)ミノサイクリン(ミノマイシン®︎)50mg 4T2×朝夕食後

キノロン系例)レボフロキサシン(クラビット®︎)500mg1T1×朝食後

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