便秘症
様々な定義があり、「3日以排便がない」「毎日排便があっても残便感がある」「排便に困難感がある」など。
慢性便秘症は4週間以上持続する便秘症。
便秘の原因
薬剤性 | 抗コリン薬、麻薬、抗精神病薬など |
二次性 | パーキンソン症候群や他脳神経疾患 うつ病 甲状腺機能低下症 糖尿病 高Ca血症、低K血症 心不全・腎不全など全身状態の悪化 |
器質性 | 大腸癌や直腸癌などによる狭窄 術後狭窄、腸管癒着 痔核 妊娠 |
機能性 | 加齢等に伴う腸管機能の低下 寝たきり、廃用 腸管刺激薬の長期使用 |
ブリストルスケール
人によって排便に関する満足度、感じ方は違う。
そのため客観機に評価したい場合はブリストルスケール(Bristol stool scale)が有用である。
目標はBS3~5。
(上記図は「排泄ケアナビ ブリストルスケールによる便の性状分類」から引用)
便秘症への指導
・水分摂取
・食物繊維の摂取
・大股でのウォーキングなどお腹を動かす運動
・じっとしている時間を減らす
・毎朝便座に座る など
便秘症の治療ー下剤
酸化マグネシウム | 1日500〜2g程度を1〜3回にわけて内服 | 安い・効果あり・副作用少ないため、 腎機能障害がなければ第一選択。 患者に応じて容量調整しやすい。 |
アミティーザ | 12μg1Cp1×〜24μg2× | 腸管の水分量upと蠕動亢進作用あり。 効く人には効きすぎるので少量から。 適応は慢性便秘症(4週間以上の便秘) |
リンゼス | 0.25mg1~2T1× 食前内服 | 小腸の水分分泌up。 内臓痛覚に作用し痛みを軽減するので腹痛のある便秘に。 適応は過敏性腸症候群と慢性便秘症(4週間以上の便秘) |
グーフィス | 5mg1~3T1× 食前内服 | 胆汁の再吸収を阻害し腸管内の胆汁を増やして腸管をしてきし、便を軟化させる。 適応は慢性便秘症(4週間以上の便秘)。 |
モビコール | 2P1×〜6P3× 水で溶解して内服 | ポリエチレングリコールの浸透圧で便を軟化。欧米では以前から最も使用されている。日本では大腸カメラの前処置として使用されている。 適応は慢性便秘症(4週間以上の便秘) |
センノシド センナ | 12mg2T1×便秘時 | 腸管刺激薬。反応性よく患者満足度は高いが、腹痛がでやすい。また、長期連用すると耐性と依存性がでるため、頓服で使用すること。 |