耳鼻咽喉科

アレルギー性鼻炎・花粉症|症状・検査/診断・治療

アレルギー性鼻炎・花粉症に対する処方薬

①第一選択は第二世代抗ヒスタミン薬

 以下から1剤を選択。

 副作用に眠気があり、運転注意・運転禁止の薬があるので注意。

 決まった時期に花粉症になる患者には、花粉飛散の2~4週間前から治療を開始すると効果的。

a)運転について記載のない抗ヒスタミン薬

 例)フェキソフェナジン(アレグラ®︎)60mg2T2×朝夕食後

 例)ロラタジン(クラリチン®︎)10mg1T1×夕食後

 例)プソフェキ配合錠(ディレグラ®︎)2T2×朝・夕食前

 ※ディレグラはフェキソフェナジン+エフェドリン。エフェドリンが血管収縮させ鼻閉改善効果があるが、高血圧・冠動脈疾患、閉塞隅角緑内障、尿閉などで注意・禁忌あり。

b)運転注意の抗ヒスタミン薬

 a)の薬で効果不足のときに検討。処方の際は運転について説明すること。

 例)エバスチン(エバステル®︎)10mg1T1×夕食後

 例)エピナスチン(アレジオン®︎)20mg1T1×夕食後

c)運転禁止の抗ヒスタミン薬

 例)レボセチリジン(ザイザル®︎)5mg 1T1×就寝前

 例)オロパタジン(アレロック®︎)5mg2T2×朝食後・就寝前

②抗ロイコトリエン拮抗薬

鼻閉が強いときに有効。

 例)モンテルカスト(シングレア®︎キプレス®︎)10mg1T1×就寝前

 例)プランルカスト(オノン®︎)112.5mg4cp2×朝夕食後

③点鼻ステロイド薬

①で効果不十分なとき

例)フルチカゾンプロピオン酸エステル点鼻液・スカイロン50μg(フルナーゼ®︎):1日2回、各鼻腔に1噴霧(1日合計4噴霧)。症状により1日最大8噴霧使用可能。

例)モメタゾン点鼻液50μg(ナゾネックス®︎):1日1回、各鼻腔に2噴霧ずつ(1日合計4噴霧)。

例)アラミスト(後発品なし):1日1回、各鼻腔に1回2噴霧(1日合計4噴霧)(小児は各鼻腔に1回ずつ)

④ほかの薬

 例)小青竜湯9g3×毎食前

⑤点眼薬

 抗ヒスタミン薬を使用。

 例)ケトチフェン点眼0.05%(ザジテン点眼®︎)1日4回

 例)エピナスチン塩酸塩点眼液0.05%(アレジオン点眼®︎)1日4回

 例)パタノール点眼液0.1%(後発品なし)1日4回

⑥アレルゲン免疫療法

抗原が明らかな場合に可能。アレルゲンの皮下注射や舌下療法が保険適応。治療は煩雑なので希望があれば免疫療法を行っている耳鼻科へ紹介。

⑦手術療法など

重症の場合は耳鼻科へ紹介。

花粉症の時期

123456789101112
スギ
ヒノキ
ハンノキ
イネ
シラカンバ
ブタクサ
ヨモギ

-耳鼻咽喉科