整形外科

変形性膝関節症|症状・検査/診断・治療

変形性膝関節症の症状

初期:動き始めの膝痛

進行:歩行時の膝痛、関節液貯留による腫れ、可動域制限

安静時痛は少ない。

変形性膝関節症の診断

診察:関節液の有無や圧痛、O脚・X脚の確認

単純X線:関節裂隙の狭小化、軟骨下骨の硬化像、骨棘の形成など

変形性膝関節症は慢性経過の疾患であり、急性の場合は骨折・感染・偽痛風が疑われる。骨折疑いの場合はMRIやCT、感染・偽痛風疑いの場合は関節液穿刺を行う(変形性膝関節症では黄色透明)。

変形性膝関節症の治療

保存療法

肥満であれば膝への負担をへらすため減量が重要。

O脚では膝内側、X脚では膝外側が狭小化しており、立位・歩行姿勢の指導(真っ直ぐにする)で症状緩和、進行遅延を行う。

上記を行いつつ、膝周囲の筋力訓練、可動域訓練なども合わせて行う。

疼痛が強い場合は鎮痛薬を投与する。

NSAIDs例)セレコキシブ(セレコックス®)100mg 2T2×朝夕食後
アセトアミノフェン例)アセトアミノフェン200mg 6T3×毎食後
湿布例)ロキソプロフェンテープ(ロキソニンテープ®)100mg 1日1枚

さらに症状が強い場合は、ヒアルロン酸の関節内注射を行う。ステロイドも有効だが頻回使用で骨破壊のリスクとなる。

例)精製ヒアルロン酸ナトリウム(アルツ®︎)25mg
週1回×5回まで、適宜期間増減。

手術

疼痛が強く、ADLの改善も得られない場合は人工膝関節置換術や、高位脛骨骨切り術などが行われる。

-整形外科