無機リン(IP):尿について
無機リン(IP)は体内のカルシウムと連動し、主に骨に蓄積されています。血液中のリンは副甲状腺ホルモン(PTH)、ビタミンD、および腎機能によって調整され、正常値は2.5~4.5 mg/dLです。無機リンの尿検査は、特に腎機能評価や骨代謝状態の把握に役立ちます。低リン血症は腎からの過剰な排泄や栄養不良時の細胞内への移動によって生じ、高リン血症は腎機能障害や骨からのリンの流出によるものが多いです。治療ではリンのバランスを整え、必要に応じて食事療法やリン結合剤を使用します。
無機リン(IP):尿の基準値
基準値:0.5~1.0g/day
無機リン(IP):尿の増加
【腎臓】慢性腎臓病, Fanconi症候群
【代謝・内分泌】副甲状腺機能低下症, 甲状腺機能亢進症, 先端巨大症
【その他】悪性腫瘍骨転移, 薬剤(ビタミンD), サルコイドーシス
無機リン(IP):尿の減少
【代謝・内分泌】副甲状腺機能亢進症, ビタミミンD欠乏症, くる病, 骨軟化症, 副甲状腺ホルモン産生腫瘍
【腎臓】尿細管性アシドーシス
【消化管】吸収不良症候群