検査データ

イオン化カルシウム:血清

イオン化カルシウム:血清について

カルシウム(Ca)は人体において重要なミネラルで、その大部分が骨や歯に存在し、血中には0.1%の割合で見られます。血中Caの調節は副甲状腺ホルモン、ビタミンD、カルシトニンによって行われ、これにより腸での吸収、骨からの解放、腎での再吸収が制御されます。イオン化Caは生体機能に直接関与し、その約50%が遊離形で存在します。イオン化Caの測定は、PTHやビタミンDの異常、腎不全などが原因で生じる高Ca血症や低Ca血症の診断に不可欠であり、臨床的に重要です。また、血清カルシウムとイオン化カルシウムのどちらか一方のみが算定されます。

イオン化カルシウム:血清の基準値

基準値:2.25~2.50mEq/L

イオン化カルシウム:血清の増加

【代謝・内分泌】Addison病, 甲状腺機能亢進症, 副甲状腺機能亢進症, ビタミンD中毒, ビタミンA中毒
【血液】多発性骨髄腫, 白血病, 低ホスファターゼ血症
【感染症】結核
【その他】サルコイドーシス, 悪性腫瘍, 骨転移

イオン化カルシウム:血清の減少

【膵臓】急性膵炎
【腎臓】Fanconi症候群, 腎不全
【代謝・内分泌】クレチン症, ビタミンD欠乏症, 副甲状腺機能低下症
【その他】悪性腫瘍, 骨転移

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