こんにちは、Dr.ゆうです。
今回は過敏性腸症候群について、そしてFODMAP制限食について説明します。
過敏性腸症候群とは
過敏性腸症候群（IBS）は、腸の機能が正常でないことによって起こる慢性的な病気です。
主な症状として、腹部の痛みや不快感、下痢、便秘、腹部膨満感などがあります。
症状は人によって異なり、ストレスや食生活の変化などの要因によって悪化することがあります。
FODMAPとは
FODMAP（フォドマップ）とは、発酵性オリゴ糖、ジスクロース、モノスクロース、ポリオールの略称です。
消化吸収が難しく、腸内細菌が分解して発酵し、水素ガスやメタンガスを発生させます。これが腸内の圧力を高め、過敏性腸症候群の症状を引き起こす原因となります。
FODMAP制限食では、これらのFODMAPが多く含まれる食品を制限することで、腸内細菌のバランスを整え、症状の改善を図ります。
FODMAPの食品
FODMAPが含まれる食品には以下のものがあります。
- 発酵性オリゴ糖：
オニオン、ニンニク、アーティチョーク、アスパラガス、チコリー、セロリ、ネギ、エシャロット、小麦、ライ麦、大麦、豆類、ナッツ、種子など - ディスクロース、モノスクロース：
果糖、ブドウ糖、はちみつ、果物（リンゴ、モモ、バナナ、さくらんぼ、洋梨、マンゴー、スイカなど）など - ポリオール：
キシリトール、マンニトール、ソルビトール、アップルペクチン、プルーンジュース、人工甘味料、スイーツなど
FODMAP制限食の有効性
FODMAP制限食は、過敏性腸症候群の症状を改善することが報告されています。
制限食を行うことで、消化吸収が難しいFODMAPを含む食品を避けることができ、腸内環境の変化を防ぐことができます。
これによって、過敏性腸症候群の症状が改善し、腸内環境が安定化されることが期待されます。
ただし、制限食を行うことで、栄養バランスが偏ることがあるため、専門医や管理栄養士の指導のもとで実施することが望ましいです。
FODMAP制限食の注意点
FODMAP制限食を実施する場合、以下の注意点に留意することが必要です。
- 実施前に医師や管理栄養士に相談すること
- 食品アレルギーがある場合は適切に処理すること
- 制限食を長期間行う場合は、栄養バランスが偏らないように注意すること
- 制限食を行っても症状が改善しない場合は、医師に相談すること
過敏性腸症候群の検査や診断
過敏性腸症候群の診断は、主に症状や検査結果をもとに医師が行います。
検査には、血液検査や便検査、レントゲン、エコー、胃カメラ・大腸カメラなどがあります。
過敏性腸症候群を診断するには、他の疾患がないことを確認する必要があるため、消化器内科を受診した場合はこれらの検査を行うことが多いです。
実際、検査をせずに過敏性腸症候群と思い込んでいたら、進行した大腸がんだった、という方もときどきいます。
過敏性腸症候群がなかなか治らない人は早めに病院を受診しよう
過敏性腸症候群は、症状が軽い場合から重度の場合まで幅広くあります。
軽度の場合は、ライフスタイルの改善や食生活の見直しなどで症状が改善されることがありますが、重度の場合は、医師の治療が必要となります。
また、過敏性腸症候群がなかなか治らない場合は、他の病気の可能性もあるため、早めに専門医の診断を受けることが重要です。
過敏性腸症候群に対するFODMAP制限食のまとめ
過敏性腸症候群は、腸の機能が正常でないことによって起こる慢性的な病気であり、FODMAP制限食が症症の改善に効果的です。
FODMAP制限食は、FODMAPが多く含まれる食品を制限することで、腸内環境を安定化させることが目的です。
FODMAP制限食を行う際には、医師や管理栄養士の指導を受けることが大切です。
過敏性腸症候群の食事療法についてはこちらの記事にも記載しているのでぜひご覧ください。
過敏性腸症候群は、症状が軽度の場合から重度の場合まであります。
軽度の場合は、ライフスタイルの改善や食生活の見直しなどで症状が改善されることがありますが、重度の場合は、医師の治療が必要となります。
過敏性腸症候群がなかなか治らない場合は、早めに専門医の診断を受けることが大切です。
最後に、過敏性腸症候群は、自己判断で治療を行うことが難しい病気です。
症状がある場合は、早めに医師の診断を受けることが大切です。
また、過敏性腸症候群には、様々な治療法があります。自分に合った治療法を見つけ、症状の改善に取り組むことが大切です。
