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消化管

胃アニサキス症|症状・検査/診断・治療

胃アニサキス症とは

アニサキスはサバ、イカ、サンマ、カツオ、イワシなどに寄生する1.5cmほどの寄生虫。

アニサキスが胃や腸の壁にかみつき、局所的にアレルギーを起こすことで強い腹痛を生じる(かみついた物理的な痛みではない)。

摂取後、3、4時間で発症。アニサキス自体は1週間ほどで死滅する。

胃アニサキス症の診察/検査

心窩部痛の患者には生魚の摂取歴などを確認すること。

また、胃潰瘍なども鑑別になるためピロリ菌の除菌歴や、鎮痛剤の内服歴なども確認。

腹痛の原因として上部消化管が原因でない場合、エコーなど追加する可能性あるが、内視鏡を先にすると評価が難しくなるため、最低限エコーは先にやっておくこと。

・エコー/CT:
アニサキスが噛んで炎症を起こしている場所が局所的に腫脹している。

・上部消化管内視鏡検査:
ヒダの間にいたり、複数いたりすることもあり注意深く観察すること。

胃アニサキス症の治療

 基本的にアニサキス自体を胃カメラで摘除すれば症状は改善する。

 時々痛みが続く症例があるが、抗ヒスタミン薬やH2ブロッカーを短期的に処方してもよい。

 内視鏡検査がすぐにできない場合は鎮痛目的にステロイドを投与してもいい(保険適応外)。

 また、アニサキスが腸に流れてそこでかみつき腸アニサキス症となっている場合もある。

 基本的には経過観察だが、腸がアレルギー反応でむくみ、腸閉塞や穿孔を起こすことがあるので注意を要する。海鮮類の生食の経過があり腹痛が続く場合などは、腹部エコー/CTや、抗アニサキス抗体の測定を行ってみる。

胃アニサキス症の予防方法

海鮮類の生食が原因となるので、加熱処理(70度以上)か冷凍処理(マイナス20度以下で4時間以上)を行うと、アニサキスが死滅し予防できる。

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