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整形外科

腰椎椎間板ヘルニア|症状・検査/診断・治療

腰椎椎間板ヘルニアの症状

椎間板がずれて神経にあたることで、激痛を伴って突然発症する。

  • 腰部や下肢の痛みや痺れ
  • 体動やくしゃみ・咳で疼痛が増悪
  • 前屈で疼痛増悪
  • 発作性の疼痛
  • 膀胱直腸障害

腰椎椎間板ヘルニアの診断

以下を診察する。

  • 下肢放散痛の範囲確認
  • 感覚障害の有無
  • 筋力低下
  • 深部腱反射の減衰
  • 下肢伸展挙上テスト(SLRT)(*)
  • 大腿神経伸展テスト(FNST)(**)

(*)下肢伸展挙上テスト(SLRT):臥位にして下肢を片方伸展したまま挙上させて、70~80°以下で下肢背側に痛み・しびれが出現した場合陽性。L4/5,L5/S1の障害。ラセーグ徴候ともいう。

(**)大腿神経伸展テスト(FNST):腹臥位にして、腰が浮かないように臀部付近を下に押さえ、膝を曲げて大腿を背側に挙げると大腿前側に痛み・しびれが出現。L1/2,L3/4の障害。

上記で椎間板ヘルニアなどが疑われれば、MRIを行い診断する。

腰椎椎間板ヘルニアの治療

保存的治療

ヘルニアは脱出した髄核が自然吸収されることが多いため保存的治療が基本。

・リハビリでストレッチや筋力強化訓練などを症状緩和のため行う。

・腰部の安静・免荷のためコルセットを用いてもいい。

・疼痛に対して鎮痛剤を用いる。

NSAIDs例)セレコキシブ(セレコックス®︎)100mg 2T2×朝夕食後

・神経痛・しびれが強い場合には以下を併用。

例)プレガバリン(リリカOD®)75mg 2T2×朝夕食後で開始
※ふらつきや眠気などの副作用多く、特に高齢者では25mg2T2×朝夕食後などで開始する。
※副作用・効果を見ながら増量する。

・慢性腰痛症に対してSNRIが有効な場合もある。

例)デュロキセチン(サインバルタ®)20mg 1Cp1×朝食後
※1週間以上あけて20mgずつ増量、最大60mg

・症状が強い場合は神経ブロック(硬膜外・神経根)も有効。ステロイドや局所麻酔薬を注入。

手術

 重篤な運動障害や馬尾障害(両下肢の疼痛・感覚障害・運動障害、膀胱直腸障害、会陰部の感覚障害)を有する場合は早期の手術が必要。

 それ以外では、保存的加療で改善しない場合に適応となることが多い。

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