尿路結石の症状
- 典型的症状:
血尿を伴う激しい側腹部痛や腰背部痛
(肉眼的血尿を伴わないこともある)
- 随伴症状
悪心・嘔吐、冷汗、顔面蒼白など
尿路結石の検査
- 尿一般・沈査:
血尿を認める。感染を伴っていないかもチェック。
- 腹部エコー:
水腎症・腎盂や尿管の拡張の有無をチェック。
他に腹痛の原因がないかも。
- 腹部Xp(KUB):
尿路に一致した石灰化を探す(簡便だが感度・特異度は低い)
- 腹部~骨盤単純CT:
感度・特異度ともに90%以上。
尿路結石の疼痛コントロール
尿路結石は痛みが強いため、下記薬剤を使用。
例)ジクロフェナク坐薬25~50mg1×疼痛時
例)ペンタゾシン・ソセゴン15mg 静・筋・皮下注
※ペンタゾシンにアタラックスP25mg混ぜると鎮痛効果あがり、嘔気にも有効。過鎮静に注意。
感染合併例の対応
複雑性尿路感染として対応が必要。
感染治療と疼痛コントロールを行いつつ、結石の処置が早期に必要なため泌尿器科へコンサルト。
尿路結石の排石
①自然排石の確率
5mm以下→約70%
5~10mm→約50%
10mm以上→期待できない
②結石のサイズが10mm未満
結石排出促進薬を試してみてもよい。
数日後に外来受診してもらい、検尿で血尿の確認や、エコーで水腎症などの改善がないかをチェックする。
例)ウロカルン225mg 6T3×毎食後
③10mm以上で自然排石が期待できないときや、自然排石が数日で得られない場合
泌尿器科へコンサルトし、破砕術などを検討する。
尿路結石の再発予防
腎結石ができないように、1日2L以上の排尿をめざして毎日2~2.5L程度の飲水を指導。
高尿酸血症を伴う酸性尿の場合は、pH6~7を目標に尿アルカリ化剤を使用。
例)ウリンメット配合散(ウラリットU配合散®︎)3g3×毎食後