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総合内科専門医試験の受験資格
総合内科専門医の受験資格は、内科専門医か認定内科医のどちらかの資格を持っている人が受験できます。
詳細は以下のフローチャートをご覧いただきたいですが、注意してほしいのは、
「セルフトレーニング問題2回以上受講」
です。
これは、受験する前の年度までに、60%以上の正答率で2回合格していることが必要なので、いざ受けようと思っても、回数が足りずに今年は受けられない、となる可能性があります。
たとえば、2024年度に受験しようと思ったら、2019~2023年度のなかで2回合格が必要です。
合格できない可能性も考えると、セルフトレーニングの問題は専門医対策でも使えるので、ギリギリの2年分ではなく、3年前から受験しておいた方がいいでしょう。
詳しくは内科学会のホームページをご確認ください。
→https://www.naika.or.jp/nintei/exam/new_sogonaika_senmoni_shiken/
総合内科専門医試験の申し込み
受験申し込みは上記案内ページの中の、オンライン出願フォームからできます。
各項目を入力して申し込みます。
受験料は3万円とやや高めの設定です。
受験申し込み完了のメールが来るまでは安心しないようにしましょう。
出願フォームにログインすることで自分の申し込み状況もわかるので、不安なときは確認してみてください。
実は、管理人は受験5日前に、申し込みが完了してなくて受験できないことを知りました。。せっかく勉強してたのに、、
ということで、みなさんは同じ轍を踏まないようにお気をつけください(^^)
総合内科専門医試験の試験内容
一般問題50問、臨床問題150問の計200問が出題されます。
出題形式はマークシートで、1つ選べ、や2つ選べ、の形式です。
朝から夕方までの1日で行われるので、集中力の維持が必要になります。
出題範囲は内科系全般で、認定内科医や内科専門医よりも専門分野についてもある程度深い知識が必要になるので、難易度は高いです。
2022年度の出題内容は、原則として「標準的内科学教科書」、「日本内科学会雑誌」および「内科救急診療指針2022」に掲載されている内容、とされていて、つまりなんでも出ます。
総合内科専門医試験の合否判定
合否判定は病歴要約と筆記試験の2つで行われ、もちろんどちらも合格する必要があります(病歴要約免除の人は除く)。
筆記試験の合格基準点は明確にされていませんが、
- 総合得点
- 各分野得点(循環器、脳神経、など各科ごと)
のどちらでも6割以上をとることが目安になります。
総合内科専門医の試験なので仕方ないですが、全分野で6割を超える必要があり、得意科目で点数を伸ばすだけでは合格できないので難易度が上がります。
総合内科専門医試験の合格率
合格率にはかなり幅があり、2016年度は56.7%ですが、2023年度は87.36%とかなり合格しています。
合格率 | 合格者数 | 受験者数 | |
---|---|---|---|
2011年度 | 71.7% | 329人 | 459人 |
2012年度 | 80.0% | 408人 | 510人 |
2013年度 | 77.9% | 384人 | 493人 |
2014年度 | 68.2% | 2690人 | 3943人 |
2015年度 | 62.6% | 4252人 | 6787人 |
2016年度 | 56.7% | 4381人 | 7731人 |
2017年度 | 60.0% | 4367人 | 7283人 |
2018年度 | 72.1% | 3559人 | 4936人 |
2019年度 | 65.4% | 3551人 | 5428人 |
2022年度 | 71.85% | 3637人 | 5062人 |
2023年度 | 87.36% | 1334人 | 1527人 |
受験者数も変動しており、認定内科医からの受験措置などの影響も考えられます。
合格率は変動が激しいため、あまりあてにはならないかもしれません。
総合内科専門医試験の対策
全科の対策をする必要があるので、どこから手をつけたらいいかがわからなくなります。
やみくもに勉強していては全科幅広く網羅することはできないので、効率的に要点を学ぶためにも参考にされてください。
誰もが知っているイヤーノートを利用するのも一つの手だと思いますが、私は買いませんでした。
イヤーノート・アトラス・Quick Check
総合内科専門医試験を受ける頃には、医師国家試験を受けたときに使用したイヤーノートはすでに古くなっていると思います。
古い情報で勉強して受験するリスクは当然あるため、全科網羅した最新のイヤーノートはやはり必須でしょう。
インターネットで調べ物をするよりも圧倒的に速く試験に必要な情報を知ることができます。
また、イヤーノートは上記のように必ず必要ですが、それ以外にもお勧めしたい理由に付録の『Quick Check』があります。
これは購入者特典の付録として使えるアプリなのですが、1問1答の問題が各分野ごとに数百問ずつ入っていて、隙間時間に勉強することができます。
ただ、臨床問題はないので、問題集としては以下に紹介する問題集をベースにするほうがいいです。苦手な分野の特訓に使うのがおすすめです。
いずれにしても、受験すると決めたらまず手に入れたほうがいい参考書と言っていいでしょう。
認定内科医試験・総合内科専門医試験 過去問題集 第一集・第二集
内科学会が発刊している過去問です。
第2集は2018年の認定内科医試験・総合内科専門医試験を、第1集は2017年の認定内科医試験・総合内科専門医試験の実際の過去問が収録されています。
内科認定医の問題が180−190問ほど、総合内科専門医の問題が140問ほどずつ掲載されています。
以前は推奨していましたが、さすがに古いため、これから受験する人が取り組む必要は乏しいと思います。
ただ、実際の問題を見て試験レベルを確認してみたいと思う方は、内科学会のホームページから購入を申し込めますので一応リンクを貼っておきます。
セルフトレーニング問題
総合内科専門医試験を受験するためにも必要なセルフトレーニング問題ですが、これはup date問題の対策としても、必須の問題集です。
最新の知識もちゃんと知っているか、という確認でup date問題が一定割合出題されます。
内科学会が出したい最近の話題・知識が出題されており、総合内科専門医試験でも同じところが出題される可能性が高いため、これは確実にやっておく必要があります。
私はセルフトレーニング問題は難しいと思ってましたが、難易度は総合内科専門医試験と同等レベルです。セルフトレーニング問題が難しいと思う先生はがんばりましょう(大半の先生がそうだと願います)。
最低でも直近数年分はやっておいた方がいいです。
さらに、『生涯教育のためのセルフトレーニング問題と解説(第5集)』が、2024年4月10日に内科学会から発売されています。
6年ぶりの発売で、2018年~2022年度のセルフトレーニング問題237題+新作問題91題を含めた計328題が収録されています。
内科学会のホームページから購入することができますので、興味がある方はこちらをご覧ください。
「新」内科専門医・総合内科専門医試験対策問題集
2022年7月に発刊された問題集です。
問題数が100問とほかの問題集よりも少ないですが、解説が他の問題集よりもかなりしっかりしてある本なので、上記の問題集よりをやる前に、参考書がわりに1冊目として取り組むのもいいと思います。
各問題に試験の傾向や、その他に出題される可能性のある項目が書いてあり、一つの問題から広く試験対策ができます。
問題数が少ないので、時間がない人におすすめの問題集です。
定価:9900円(税込)
The総合内科ドリル
こちらは発刊日2021年3月で、問題数は218問と幅広く網羅されています。
内容は内科系専門医試験のレベルを意識して作られ、解説もしっかり作り込んであります。
本の最後に覚えるべき表などまとめてあり、また、web版もついてくるので、移動中に問題をといて勉強することもできます。
幅広い分野をおさえる必要がある総合内科専門医試験なので、問題数が多いこちらもおすすめの1冊となります。
定価:7920円(税込)
THE内科専門医問題集1・2・3 Ver.2
発刊日2024年2月と3月にVersion2としてTHE内科専門医問題集がリニューアル出版されています。
Ver.2になるにあたり、もともと2冊の分冊から3冊にわけてあるため、もちろん網羅している範囲が広いです。
この問題集は総合内科専門医用ではなく、内科専門医用ですが、他の問題集よりも出版日が2〜3年新しいので、最新の問題集です。
苦手な分野がのっている分冊だけ購入して実力の底上げする、というのもオススメの使い方です。
- 総合内科・消化器・循環器
- 内分泌・代謝・腎臓・呼吸器・血液・神経
- アレルギー・膠原病・感染症・救急・集中医療
それぞれの定価:7480円(税込)
クエスチョンバンク 総合内科専門医試験予想問題集、内科専門医試験対策オンライン
国試でお世話になったクエスチョンバンクですが、書籍の問題集はvol1が2016年、vol2が2017年に発刊されています。
すでに古く、ほかにいい本が出ているのでおすすめはできません。
現在はオンライン版で1年毎に更新されているので、クエバンがいい人はこちらがいいでしょう。
ただ、現在は内科専門医試験用になっているため、総合内科専門医試験対策としては難易度不足ではあります。
2024-2025年版は2024年11月下旬に発売開始予定です。
以下に2023-2024年版の情報を記載しておきます。
- 発売日 : 2023年9月1日
- 利用期限:2024年11月30日
- 収録問題数:約500問
- 価格:16,500円(税込)
CareNeTV
まずはケアネットが提供するCareNeTVです。月額5500円で学習動画が見放題になります。
総合内科専門医試験の対策講座があるので、それを見るだけで全科の復習ができ、また最新情報や、試験に出そうなところまで教えてもらえます。
ちなみに、講座もいくつか種類がありますが、オールスターレクチャーは動画が多くて長いので、私は長門先生の「内科専門医試験 出るズバッ!LIVE」を利用しました。
集中して見るというよりは、通勤中に聞き流しつつ、スライドをスクリーンショットで保存して後で見直す、というふうな勉強法をしました。
このスライドをGoodNotes5のアプリに貼って、書き込んでいくことで総合内科専門医試験対策に最適な自分だけの教科書が出来上がります。
このCareNeTVについては株主優待で無料で受けられるので、これについても今度記事にしたいと思います。
総合内科専門医試験対策ーまとめ
いかがだったでしょうか?
やることが多くて大変ですが、効率良く勉強していきましょう。
やる順番は、①セルフトレーニング問題、②好きな問題集1〜2冊です。
問題集だけでは知識の整理が難しいので、イヤーノートも適宜チェックし、隙間時間でQuick Checkをこなしましょう。
苦手分野などはケアネットのCareNeTVを移動時間などで見るとなおいいですね。
この記事がみなさんの参考に少しでもなったら幸いです。